ライム・パーク Lyme Park
ライム・パークの近くのニュー・ミルズ(New Mills)の街にビアダクトがあるとの情報だが、そんなに寄り道ばかりはしていられない。
A6の入り口の門を潜り、大木が点在する壮大な芝生の敷地(中世からの"deer park"らしい。レンガ造りの立派な"Hunting Lodge"が見える)の中を走ること2kmでパーキングに到着する。
インフォメーション・センターで会員証を見せるとパンフレットを示して「"Timber Yard"を見てから"House"に行きなさい」と言う。
我々はGarden Onlyで良いのだが、有無を言わせぬ案内に仕方なく従ってみたが、さほどの興味も抱けずハウスに向かう。
ハウスは600年の歴史を持つという。例により栄枯盛衰の後、1946年にナショナルトラストに寄贈されたものだ。
現在のハウスは16世紀後半もので18世紀、19世紀に改造されている。写真の通り3階建で各階15の窓は見られる壮大なものだ。
58m×40mのロの字型をしておりチェシャー(Cheshire)で最も大きなものだという。
写真下左2枚が北面ゲートから、右2枚が南面ガーデンからの撮影したものだ。それぞれ中央屋上には豪壮な装飾がなされている。
ハウスの西面から回り込むと一段下がった所にフォーマルガーデンが現れる。1860年に造られたというオランダ式ガーデン(Sunken Dutch Garden)だ(写真下左2枚)。 中央の噴水のある池を配し、周囲は柘植で対照的・幾何学的模様が描かれその中に草花を植栽した装飾花壇(Parterre)だ。4ヶ所に天使の像も置かれている。
ハウスの南面はローンが広がりその先に湖がある。湖を取り巻く散策路を歩く。ハウスが水に映る姿が美しい(写真下左)。
ハウスの東側にも瀟洒な建物が現れた。どうやらオランジェリーらしい(Orangery 写真下左から2枚目)。
その南面にもフォーマルガーデンが広がっていて、気持ちは先を急くが、、その前に東側の木々の間にボーダーガーデンが見えるではないか。
左右に厚く高く伸びるボーダーだ。手前はビビットな植栽から奥に行くに従って静かな白と青を基調の植栽に変わる(写真上右2枚)。
元に戻りハウスとオランジェリーが見下ろせる位置にあるベンチで一休みする。朝は寒く感じたが、陽が出て来て爽やかなお天気だ。
私達のイギリス旅行必携品に”お〜いお茶”のペットボトルがある。毎朝これに”お〜いお茶”のティーバッグで入れたお茶を入れて持ち歩くのだ。
ミネラルウォーターでは味気ないし、こちらのジュース類は甘すぎるからだ。そのお茶など飲んで美しい景色を眺めていると眠気を催す。
こんなのんびりした時間も今年の旅のテーマだ。
オランジェリー前とハウス横のフォーマルはビビットな草花とシックなブッシュの対比が素敵だ(写真上右2枚)。
草花の植え込みの真ん中の銅葉色はペンステモンだ。日本ではなかなか手に入らない。
ローズガーデンに入った途端に土砂降りになった。階段の上のテラス(写真上右)で雨宿りをする。
後から駆け込んできた5人連れのファミリーがクッキーを出して食べ始めた。こちらにも「一ついかが」と進めてくれる。ありがたく頂戴する。
こちらの人はまだ降っていても小降りになるとさっさと動き始める。間もなく晴れることが分かるのだろう。
土砂降りの間どこかに避難していた人達がガーデンに出てきた。我々も見習って小雨の中行動再開。
ローズガーデンもキッチリ整った整形式だ(写真上右3枚)。秋バラが見事に咲いている。
オランジェリーの中は熱帯性の植物が伸びやかに育っている。かといって、乱雑さはない。見事にコントロールされている。
床のタイルや排水口にも驚かされる。ガーデンを屋外の部屋(Outdoor Room)とする考え方が良く分かる。
イングリッシュガーデンに欠かせないモニュメントのサンダイアルもハウス横のフォーマルガーデンで見つけた(写真下右)。
Address | Stockport, SK12 2NR |
Telephone | 01663 762023 |
Web Site | Lyme Park |
オープンの日・時間や入場料は Web Site あるいは
Gardens Finder
Gardens Guideで確認ください。
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